父の船舶事故がきっかけに。Imagine Cup 2016日本大会優勝・山本龍也が語るSaNaVi開発の裏側

父の船舶事故がきっかけに。Imagine Cup 2016日本大会優勝・山本龍也が語るSaNaVi開発の裏側

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鳥羽商船高等専門学校 5年 (三重県出身)
山本龍也(やまもと・りゅうや)
 
【活動内容】
1996年生まれ。三重県出身。現在、鳥羽商船高等専門学校に通いながら、プログラミングの勉学に励み、スマートフォンとクラウドを活用した小型船舶事故を防止するシステム「SaNaVi」を制作。4月に行われたマイクロソフト社主催Imagine Cup 2016日本予選大会ワールドシチズンシップ部門で優勝。
 
 
マイクロソフト社主催のImagine Cup 2016 で優勝したSaNaVi。身近にある課題「小型船事故」を防止するシステムを自らで開発し、トッププランナーとして今後の飛躍が楽しみなプロジェクトだ。そんな今回、SaNaViを開発したリーダーの山本さんの活動に至るまでの想いに迫った。
 
 

周りの友達とは違う道・高等専門学校へ

―― 高等専門学校というと、山梨出身の私はあまり聞き慣れないのですが、高校ではなく高等専門学校進学に至るまでどのような経緯があったのですか?
 
中学校は、一般的な生徒でした。卓球部に所属し、友達と遊んで、勉強して。特に、ゲームは大好きでしたね。ゲームをやりまくっていたある日、とある疑問が出てきました。「このゲームってどうやって作られているんだろう?」って。ここがプログラミングに初めて興味を持った瞬間でしたね。ゲームをやりまくっていたおかげです(笑)そして、プログラミングやITに関することをもっと専門的に学びたいという欲を中学3年生の時に持ちました。周りの友達が高校入試に向けて準備を始めていたのですが、私自身はあまり学校の勉強や受験勉強に興味が持てませんでした。すると両親が高等専門学校を勧めてくれたのです。学校の勉強や受験勉強より今自分が学びたいと思っているプログラミングを集中して学べる、普通の高校に行くより高等専門学校に行った方が自分にあっていると考え、高等専門学校進学を決めました。また高専に進めば、5年間学ぶことになり、卒業すると短大の卒業資格と同じになります。そのため卒業してから4年制大学に編入することもできるので、周りが必死になって大学受験の勉強をしている時に、プログラミングの学習にコミットできるのはとても魅力的でした。友達や先生からは、「高専って何?」とあざ笑うように言われましたが、周りと別のこと、別の道へ進むことに対して怖さは持っていなかったです。
 
 
――高等専門学校に進学されてからはどうでしたか?
 
実際入ってみると、1~3年生は一般教養の科目が多く、想像していた環境と若干違ったのでショックだった時もありました。しかし、4年次以降は専門的な授業ばかりで本当に楽しいです。英語とドイツ語の授業以外は、どれも電子、制御情報の授業ばかり。そして、3年生の時に入ったプログラミング同好会の仲間と共に、SaNaViのプロジェクトを始めました。
 
 

年間2000件を超える船舶事故を防ぐ「SaNaVi」

父の船舶事故がきっかけに。Imagine Cup 2016日本大会優勝・山本龍也が語るSaNaVi開発の裏側
 
 
――スマートフォンとクラウドを活用した小型船舶事故を防止するシステム「SaNaVi」を始めるきっかけは何だったのですか?
 
もともとプログラミング同好会に入ったメンバーで何かアプリを作ろうということになり、みんなで考えていました。私は幼い頃から海の見える街で育っていたために、多少なりとも船舶の衝突事故に対する問題意識がありました。そして、そのことをたまたま父と話していたら、父も漁師をしていた頃、接触事故を起こしてしまったということを初めて聞きました。
船舶の衝突事故は年間2000件を超えるそうです。衝突を防止する専門的な装置を導入するとなると安くて20万円、高くて100万円かかってしまいます。当然小型船舶にとって、装置の購入はハードルが高く、装置をつけないまま漁へ。その結果が年間2000件を超える事故に繋がっています。
この問題をスマホとアプリで解決したい。仲間と担当の教員にアイディアをぶつけてみると皆も同意してくれ、SaNaViプロジェクトが始まりました。
 
 
――身近なところにある課題を解決をしようと考えたのですね。どのくらいの期間でSaNaViは完成したのですか?
 
4年生の4月にアイディアを出して、そこから半年かけて開発しました。実際使って下さっているユーザーの皆さんから「スマホに慣れていない人でも使いやすいレイアウト、アプリを起動するだけなのでとても簡単」など多くの称賛の声を頂きました。そして、10月に行われたあるプログラミングのコンテストに出場し、優勝。また、今年の4月に行われたImagine Cup 2016日本予選大会ワールドシチズンシップ部門でも優勝させて頂きました。
 
 
――今後ビジネス展開は考えていますか?
 
Imagine Cup後にVCの方にお会いするなどして、起業することを考えていたのですが、知的財産権を私個人で所有しているわけではないので、SaNaViでビジネス展開をすることは現段階で難しそうです。しかし、SaNaViをやり始めたことで、国の方と意見交換の機会を頂いたり、海上保安官の方と会議をする場があったりと船舶事故ゼロに向けて一役を担っていることは大変嬉しく、誇りに思います。
 
 

チャレンジして得た経験

父の船舶事故がきっかけに。Imagine Cup 2016日本大会優勝・山本龍也が語るSaNaVi開発の裏側
 
 
――今年で高専を卒業するそうですが、今後はどうなさるのですか?
 
鳥羽商船高等専門学校の専攻科に進学します。ここでSaNaViをもっともっと極めていきたいです。
 
 
――同年代に一歩を踏み出すことが怖いという学生もいますが、常にチャレンジしている山本さんから何か一言頂けますか?
 
確かに、動き出すきっかけがわからないと言う方は多いですが、「きっかけ」って本当に身近なところにあると思っています。私も、たまたまプログラミング同好会に入り、たまたま父とした会話がきっかけで、SaNaVi開発へ繋がりました。チャレンジしたことによって、普段の生活では絶対に出会えない、政府の方や海上保安官の方とも繋がれましたし、人脈がどんどん広がっています。1人ではやはり辛い部分もあると思うので、興味があることだったり、少しでも関心があることを隣に座っている友達に話してみる、そして何かチームでチャレンジしてみる。チャレンジして得た経験、そして仲間は一生ものだと思います。
 
 
 
きっかけは本当に身近なところにある。たまたま会った人、たまたま行った場所、たまたま気付いたこと、それらが次に繋がる。学生時代、失うものはないのだから、どんどんチャレンジするべきだと感じたインタビューだった。
 

 
 

マイクロソフト・Imagine Cup 2016日本予選大会へ潜入!#ImagineCupJP 


 
 

 

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